【レビュー】Zoom新機能の「動物アバター」はどこまで感情表現できる?喜怒哀楽を伝えるための「表情レシピ」を考えてみた(解説動画あり)

3月22日(米国時間)、Zoomが新機能「Avatars」を発表しました。これは、Webカメラに写った頭の動きと顔の表情を自動で認識し、あらかじめ用意された11種類の動物のアバター姿で会議に参加できるというもの。

実際にどのくらいの動きが反映されるのか、どのくらいの感情表現が可能なのかを確かめてみました。

Zoomのアバター機能とは?

新機能は、Windows、MacのデスクトップアプリおよびiOSモバイルアプリのバージョン5.10.0以降に対応。アップデート後にZoomアプリ設定画面の「背景とエフェクト」を開くと、「アバター」という新しい項目が表示されています。

動物は全部で11種類。それぞれのアイコンにマウスカーソルを乗せると英語で動物の種類がポップアップ表示されますが、それによると左上から順に、猫、ブラウンカウ、犬、キツネ、ウサギ、ホッキョクグマ、パンダ、ハイイログマ、アライグマ、オオカミ、牛とのこと。

各動物にパーカーとTシャツの2種類のバージョンがあるので、アバターの数としては計22種類。使いたいものを選べば自分の映像が置き換わります。

また、バーチャル背景との併用もOK。今回はいつも使っているバーチャル背景をそのまま適用しました。

Zoomのアバターでできる動き&表情

リアルな自分の動きがアバターに反映されるのは、口元や目元の表情の変化や頭の傾きなど。順番に見ていきましょう。

口まわり

■口の開閉

単純な開閉だけでなく、「どのくらい開いているか」も反映されるので、「口をすぼめる」「閉じる」「軽く開く」「大きく開く」などを使い分ければ、結構いろいろな表現ができます。

■舌を出す

認識されるのは舌の出し入れだけで、左右の振り(ベロベロバーの動き)には非対応。ちなみに、猫の舌だけ他の動物よりくすんだ色になっているのですが、おそらくこれは猫の舌独特のざらざら感を表現しているのだと思います。意外と芸が細かい!

■口をゆがめる

片方の口角だけを上げた状態も可能。ただし顔の筋肉をかなり使います。

目元

■まばたきをする

目をパチパチと開閉する動きはできますが、「ウインクをする」「目をずっと閉じたままにする」は反映されない模様。片眼だけを閉じても両眼を閉じたものとして認識され、目を閉じた状態をキープしてもまばたきしている状態で表示されます。

■眉毛の上げ下げ

細かい部分ですが、表情をつくる上ではけっこう重要。アバターによっては耳が連動してピクピクと動くのでとてもかわいいです。ただし、動き自体はそれほど大きくないのでオーバーに表現する必要があり、こちらもかなり筋肉を使います。

頭の動き

「首をかしげる」「頭を左右に振る」「下を向く/上を向く」の3方向の動きが認識されます。

喜怒哀楽はどう表現する?表情パターンを考えてみた

これらの動きを組み合わせて、日頃のコミュニケーションで使いそうな感情を表現してみました。繊細な表現はできないものの、実際には声のトーンや話し方などもセットになるので、けっこう多くの情報が伝わりそうです。

■笑顔⇒口を少し開く+眉を上げる

■怒る/悲しむ⇒口をすぼめる+眉を下げる

■驚く⇒口を大きく開ける+眉を上げる

■挑発する⇒口をゆがめる+眉をひそめる+やや下を向く

■反抗する⇒斜め上を向く+口をすぼめる+目を閉じる

「怒る」と「悲しむ」をうまく区別できるように表現する方法を考えたいものです。「挑発」「反抗」は比較的表現しやすいのですが、実際には使わないほうがいいやつですね・・・

アバターを使ったコミュニケーションの第一歩に

これまでも、外部アプリを使えばZoom会議ににアバター姿で参加することはできましたが、純正機能として搭載されたことで、より手軽に利用可能になりました。

今回の機能はあくまでも自分の映像をアバターに置き換えるだけで、仮想空間内をアバターで自由に動けるメタバース的なものとは異なりますが、「アバターでコミュニケーションをとる」体験の第一歩としては十分に楽しめそうです。

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