ロボットで仕事はどこまでできる?掃除、警備、案内…「ロボデックス」で見つけた業務用ロボットたち

人手不足の解消や業務効率化で期待される業務用ロボット。“彼ら”は実際に、どの程度の仕事が可能なのだろうか? 9月13日〜15日に幕張メッセで開催された業務用ロボット展示会「ロボ デックス秋」で見つけたロボットたちを紹介する。

「行き止まり」にも対応する清掃ロボット

AMANOの清掃ロボット「HAPIIBOT(ハピボット)」は、小型の床洗浄ロボット。AIが人やモノを正確に判断することで自律走行を行い、狭い通路を走行したり、棒状に飛び出た障害物を回避したり、床に敷かれたマットを回避したりといった動きが可能。

進行方向の通路の先に物が置かれていて通り抜けできない場合は、行き止まりの手前まで清掃した後に折り返し、他の箇所の清掃を続けることができるなど、清掃ルートの状況に応じた的確な判断を行える。

エレベータのボタン操作もできる警備ロボット

ugoの警備ロボット「ugo Pro」は、2本のアームと顔ディスプレイを備えたロボット。ボディは高さ調整が可能で、底面のキャスターによって全方向の移動が可能だ。

人間の手のような形状のアームはエレベーターのボタンを押したり、カードをかざして入退室をしたりが可能。顔ディスプレイの表情を変えることや、音声発話機能を使って操作者の声を出したりすることもできる。

ノーコードで巡回・点検業務の自動化を設定でき、巡回結果のレポートも自動で作成が可能。巡回・点検業務のDX化を行える。

AIカメラを搭載したデジタルサイネージロボット

スマートロボティクスの「SR-SIGN」は、50インチのディスプレイを備えたロボットが指定エリアを自動走行する「動くデジタルサイネージ」。商業施設や店舗、駅のコンコース、イベント会場などでの使用を想定しており、施設の案内やセール情報、広告などを表示して巡回することで、情報を周知できる。

前面にAIカメラを備え、「ロボットを見ている人」を検出することが可能。また、遠隔操作での会話なども行える。

部品の「向き」も正確に判定するピッキングロボット

京セラロボティックサービスは、製造業の多品種少量生産に対応するピッキングロボットのデモを実施。

ばら積みピッキング作業を行うロボットは、細かい部品を拾い上げ、表裏や向きを判定したうえで、指定の向きでベルトコンベアに並べる作業を実施。取り違えによる手間を軽減し、作業時間を短縮できる。

ロボットにできること、ロボットのほうが得意なことをロボットが担うことで、人間の従業員はより「人が担うことに価値のある仕事」に注力できるようになるかもしれない。今後もさまざまな場面で、ロボットが働く姿を目にする機会は増えていくだろう。

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