VR旅行が高齢者の「認知機能」「身体機能」を改善 高齢者施設と東大が共同研究

高齢者介護事業を全国で展開する株式会社SOYOKAZEは、東京大学 先端科学技術研究センター 身体情報学分野の檜山敦特任教授と共同でVR旅行が高齢者にもたらす「認知機能」と「身体機能」の維持・改善効果を明らかにする実証実験を実施した。

実証実験では、高齢者向け住宅「クラシック・コミュニティ横浜」(神奈川県横浜市)の入居者24名を対象に、ヘッドマウントディスプレイを使用したVR旅行プログラムを2022年7月16日から9月24日までの約4週間実施。その前後の「視空間認知機能」と、「頚椎(首)可動域」の違いを分析した。

その結果、VR旅行は、高齢者の「視空間認知機能」と「頸椎(首)可動域」の改善効果を引き出すことを明らかにした。VR旅行は、高齢者の気分や幸福度に関連する旅行体験を提供し、心身共に健やかな生活を送ることにつながることが期待できるという。

実証分析の論文は、VRやロボットなどの技術で身体的・認知的・知覚的等の能力を補完、向上させる人間拡張技術に焦点をあてた『The Augmented Humans International Conference 2023』会議で発表され、グランプリに次ぐ特別賞(Best Paper Honorable Mention)を受賞した。

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