VR空間でコミュニケーションをとったり、ゲームを楽しんだりするときに使うのが、ヘッドセットとよばれるゴーグル型の機器です。
VRヘッドセットには、PCなどと有線で接続するタイプ(PCVR)と、ヘッドセット単独で動くタイプ(スタンドアローン型)に大別できます。各タイプの主要な製品を紹介します。
目次
スタンドアローン型
Oculus Quest2
Facebookが販売するVRヘッドセット。現在販売されているのは128GB、256GBの2モデルで、128GBモデルの場合は3万7180円。頭の回転や傾きといった動きに加えて、前後左右の移動や、立つ・しゃがむといった体の動きもVR内の映像に反映される「6DoF」に対応しています。
ディスプレイの解像度は片目あたり1832 x 1920ピクセル。音を立体的に聴くことのできる「空間オーディオ」をサポートしています。
また、必要に応じてPCと有線接続することで、対応するPCVR向けのゲームをプレイすることも可能です。
VIVE Focus 3
高性能なVRヘッドセット「VIVE」シリーズのスタンドアローン型のモデル。こちらも6DoF対応で空間オーディオをサポートしています。解像度は、5K相当となる片眼あたり2448 x 2448ピクセルと非常に高画質ですが、13万900円と高価。
ストレージは128 GBで、2TBまでのmicroSDを使用可能。ヘッドセットの着脱を簡単にするための独自機構や、使用中のバッテリー加熱を防ぐためのメカニズムを採用しています。
Pico Neo 3 Pro
最近、TikTokの運営会社のバイトダンスが買収したことで話題になった法人向けVRヘッドセットメーカーのPico 。
スタンドアローン型の「Neo 3 Pro」は、6DoF対応で解像度は3664 x 1920ピクセル(両眼)。空間オーディオにも対応しています。価格は8万400円。ただし、法人向けの製品なので個人ユーザーが国内の販売店から購入することはできません。
有線接続型
VIVE Pro 2
5K解像度の高性能ヘッドセット。映像のなめらかさを決めるリフレッシュレートが120Hzと非常に高く、ゲームなどを美しい映像で楽しむことができます。接続するPCは、CPUやグラフィック性能が一定の条件を満たしている必要があります。10万3400円。
VIVE Cosmos Elite
「エリートゲーミングのための PC VR」をうたう本格派の製品。解像度は片目あたり1440 x 1700ピクセルで、ユーザーの位置を認識させるための「ベースステーション」とよばれる装置を室内に設置する必要があります。12万989円。
現実的なのはOculus Quest2かも
VR未経験者がコミュニケーション目的で新たにヘッドセットを入手するなら、手を出しやすい価格で性能も十分なOculus Quest2が一番現実的かもしれないですね。
今回紹介したのは、VR(仮想現実)ヘッドセットですが、MR(複合現実)の製品も出始めています。VRが仮想の世界に入り込んでさまざまな体験をするのに対して、MRは現実世界に仮想の映像を重ねて表示できることが可能です。こちらはまた、別の機会にご紹介します。