東京都の生成AIガイドラインがわかりやすい、ThreadsがついにWeb版公開、値上げのアマプラはまだお得なのか?【週刊 テック業界ニュース分析 8月21日〜27日】

新技術ウォッチャー・酒井が、1週間のテック業界ニュースから注目のトピックを解説・析するシリーズ。8月21日〜27日の注目ニュースを振り返る。

東京都がChatGPT導入、ガイドラインも公開

東京都は、庁内でのChatGPTの利用を23日より開始した。Microsoftの「AzureOpenAI Service 」を利用し、入力データがAIの学習に利用されない環境を構築している。

あわせて、文章生成AIの特徴や利用上のルール、効果的な活用方法などをまとめた「文章生成利活用ガイドライン」も公開された。

自治体のガイドラインというと、文字がぎっしり詰まった「お役所フォーマット」を連想したくなるが、このガイドラインはそれらとは全く異なる。

イラストを多用した見やすいデザインで、要点がわかりやすくまとめられている。これから生成AIの導入を検討している企業などにも役立つものとなりそうだ。

自治体での生成AI導入は各地で進んでいる。東京都が導入したことは、他の自治体の導入促進をより後押しすることになるだろう。

ThreadsのWeb版公開、PCからも投稿可能に

Metaが7月にリリースした新SNS「Threads」(スレッズ)のWeb版が25日から利用可能になった。これまでスマホアプリからしか閲覧・投稿できなかったものが、ようやくPCからも利用可能になる。

ブラウザでThreadsのログインページにアクセスして、Instagramアカウントでログインすればよい。

個人ユーザーの場合、SNSはスマホからしか利用しないという人も少なくないかもしれないが、ビジネスで複数アカウントを運用している場合や、事前に書きためた投稿文を利用するようなケースでは、PCから利用できたほうが便利なこともある。

先行する他のSNSに比べると機能はまだまだ揃っていない印象ではあるものの、これで本格的に利用するための最低限のラインには到達したといえるかもしれない。

Amazonプライム値上げ、月600円、年5900円に

Amazonの定額サービス「Amazonプライム」の会費が24日から値上げされた。月間プランの場合は500円から600円に、年間は4900円から5900円にアップする。

Amazonプライムは、注文した商品が送料無料で最短翌日に届く「お急ぎ便」や、動画サブスクの「Prime Video」、音楽サブスクの「Amazon Music Prime」、電子書籍サブスクの「Prime Reading」などともかく特典が豊富なことでおなじみ。

それぞれの専門サブスクサービスに比べるとラインナップは少々物足りない印象もあるが、複数のサブスクを契約することなく、いろいろなサービス「いいとこ取り」できるのが特徴だ。

これらの特典をフルに活用している、あるいは全ては利用していなくても「お急ぎ便とMusic」など、主要特典のうち2つ以上を日常的に利用しているのであれば、値上げ後の金額でも十分に元はとれるのではないだろうか。

一方で、サブスクはすでに他のサービスを利用していて、お急ぎ便のためだけにプライム会員になっているユーザーは、これを機に本当に必要かどうか再考してもよいかもしれない。

競合のヨドバシ.comは誰でも送料無料で利用できるし、すぐに欲しい本がある場合、Kindle版が出ているものであれば翌日どころか数秒で手に入る。お急ぎ便が必要になる頻度が低い場合、必要なときだけ月間プランで加入する方法も視野に入れてもいいかもしれない。

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