ダイキン工業とNECは、Microsoftが提供するBtoBメタバースプラットフォーム「Microsoft Mesh」上に空調機点検・診断ができる仮想空間を構築し、サービスエンジニア向けの体験型研修を2024年10月より運用開始した。
業務量増加や少子高齢化によるサービスエンジニアの人手不足対策として、新人育成期間の短縮による早期戦力化が重要となっている。従来は現場のOJTでしか学べなかった経験教育を仮想空間で提供し、遠隔から集合型研修・共同作業体験を可能にすることで、研修の高度化・効率化を図る。
開発された仮想空間での研修では、マニュアルで学んだロジックや現場で得られる運転データ、視覚要素をもとに不具合のある空調機を点検する。メタバースプラットフォームとして「Microsoft Mesh」、デバイスとして「Meta Quest 3」を採用している。受講者や講師はPCから仮想空間内に入り訓練を行う。空間内の所作や行動データをレポート化し、作業の振り返りや教科書手順との比較ができる機能も実装されている。
NECは仮想空間のデータをフィジカル空間向けの業務システムデータと連携させ、VC資格証明や生成AIなどの先進技術を組み合わせることで、新たな価値創出を目指している。