キヤノン、大田区、東京科学大学が橋梁点検でAI活用の効果を実証

キヤノン株式会社は、東京都大田区および国立大学法人東京科学大学と共創し、橋梁点検でのデジタル画像とAIの活用を検証した。
点検時間などに制約があるこ線橋、横断歩道橋などの点検作業の効率化を実証した成果を論文にまとめ、公益社団法人土木学会の「AI・データサイエンス論文集」に採択された。論文の内容は、2025年5月26日に「デジタルツイン・DXシンポジウム2025」にて発表する。

高度成長期以降に整備された社会インフラの老朽化が進む中、国土交通省は道路橋やトンネルの近接目視を基本とする定期点検を義務付けている。しかし人手不足や技術者の高齢化の背景から、デジタル技術の使用が認められるようになった。

検証の結果、夜間のこ線橋の点検では、撮影画像の分析により近接目視と同等の結果が得られることが判明した。また横断歩道橋の点検では、望遠レンズとミラーレスカメラを組み合わせて道路脇から撮影することで、交通規制を実施せずに近接目視と同等の結果が得られることを実証した。

Pocket