VRソフトウェア開発を手掛ける株式会社日本XRセンターは、広島市消防局と共同で消火器の使用方法を習得できるVRコンテンツを開発した。
このVR消火訓練では、MR技術により現実空間を認識し、周囲の実際の家具からCGの炎が発生する仕組みとなっている。体験者はVR空間内に出現する仮想の消火器を用いて消火に挑戦する。
訓練の流れは3ステップで構成されている。まず消火器の使い方を知らない状態で消火に挑戦し失敗する。次に動画や解説によるレッスンで消火器の使い方を学び、最後に再挑戦するという流れだ。これにより実際の火災時の緊張感を体験しながら、消火器使用手順を習得できる。

実火を使わない安全性や高い没入感、屋内実施による天候非依存がメリットとなっている。
本プロジェクトは広島県主催のスタートアップ支援プログラム「The Meet広島」を通じて実現した。広島市消防局では従来の消火訓練設備の老朽化に伴う更新費用の課題があり、代替手段としてVR技術の活用を検討していたところ、日本XRセンターの提案が採択された。