「ボイスフレンド」は、“声”と一緒に没入感のある体験ができる店頭集客ソリューション。これまでも、声優や俳優とのコラボによる体験を提供してきた。
そんなボイスフレンドによる初の没入型コントとして、お笑いコンビ「かが屋」が出演・脚本を手がける「New Store Manager」が、入場料制の書店「文喫」3店舗で開催中だ。
お笑いコンビ「かが屋」のトークを聞きながら店内をめぐる
ボイスフレンドには、空間上の特定の位置にエリアを設置できるジオフェンスとよばれる技術が使われている。ユーザーの移動にあわせて音声を流す・止めるといったギミックを適用でき、上下の動きの認識も可能だ。
体験者はイヤホンを装着し、スマホを首からかけた状態で店内を移動することで、現在の位置にあわせた音声コンテンツを聞くことができる。
音の聴取には耳をふさがないオープンイヤー型のイヤホン「nwm MBE001」を使うので、周囲の音も確認できる。また、スマホは位置情報を取得するためだけに使用され、体験者が画面を見たり操作したりする必要はない。
スタート地点に立つとトーク音声が流れ始め、それにしたがって店内を移動。指定された棚の前に移動すると、そのコーナーに置かれている本に関するトークが繰り広げられる。
トークを聴きながら複数の売り場をめぐり、最後はイベントの特設コーナーを経てスタート地点に戻る流れだ。階段を降りる場所では「足元気をつけてください」などの音声も流れ、自分の移動にあわせて音声が流れていることを実感できる。
自分で書店内をめぐる場合、どうしても興味のある棚だけを見て終わりがちだ。この体験では、複数ジャンルの棚を回り、さらに、それぞれの売り場の本についてのトークを聞けるので、関心のないジャンルの本を手にとるきっかけになりそうだ。
「音声MR」だからできる体験を提供
ボイスフレンドは、音声の特徴をよりリッチに使う「音声MR」として企画された。視覚を利用しないことで、心理的距離が近くなることや、聴覚で仮想世界、視覚で現実世界と接する非日常な体験ができることを強みとしている。
設置店舗側のメリットとしては、ビーコンなどの端末の設置が不要なことや、店内の雰囲気を壊すことなく体験を提供できることが挙げられる。
これまでに実施した声優や俳優とコラボした企画では、企画のために初めて店舗を訪れた利用者が9割近くを占め、体験者の8割以上が「また訪れたい」との回答するなど、次につながる体験を提供できたという。
今後は、スマホとイヤホンさえあれば体験を提供できる強みをいかし、静岡県の門脇崎灯台で実施される「海と海と灯台プロジェクト」での実証実験など、書店以外の施設での体験提供も予定しているという。
開催期間 :文喫 六本木 2024年9月6日(金)~9月24日(火) 文喫 福岡天神 2024年10月4日(金)~10月22日(火) 文喫 栄 2024年10月30日(水)~11月18日(月) 体験時間 :20~30分程度/1回あたり チケット料金 :1,980円(税込)※事前予約・日時指定制(「文喫」入場料別) |