シニアにもXRゴーグルやAIロボを!最新テクノロジーを活用した介護向けレクリエーションを体験してきた

最新テクノロジーはもはや、若い世代のためのものではない。シニアの利用を想定したサービスにも活用が広がりつつある。

2024年7月30日〜31日に開催された「CareTEX東京’24【夏】」で、XRやAIを活用したレクリエーションサービスを体験してきた。

リアルな姿の犬と遊べるMRアプリ

Remedy & Companyの「いつでもワンちゃん」は、XRゴーグル越しにバーチャルの犬と交流できるサービス。

犬種は3種類から選択が可能。MetaQuestを利用した音声操作およびハンドトラッキングに対応し、声をかけることで「お手」や「ふせ」をしたり、あらかじめ決められたハンドサインをに反応して仰向けに寝転ぶなどのしぐさを見せたりする。

完全没入型のVRではなく、現実空間に映像を重ねるMRによる表示なので、「普段自分が生活している部屋にペットが現れる」という体験ができる。犬の姿や動きも非常にリアルで、臨場感は想像以上に高い。

複雑な操作を必要としないので、はじめてXRデバイスを利用するシニア層でもスムーズに利用できそうだ。

今後は犬種を増やしたり、猫を選べるようにするといったアップデートが予定されているという。

ダンスから健康チェック、受付までこなすロボット

「 Kebbi Air」は、ChatGPTを搭載したAIコミュニケーションロボット。

高さ30cmほどのテーブルに乗るサイズで、顔部分にディスプレイが搭載されている。腕は2か所に関節があり、可動域が広めなので滑らかな動きが可能だ。

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会話の相手だけでなく、さまざまな用途で利用できるポテンシャルを備えていることが特徴。たとえば、「ダンス」モードでは、歌舞伎風のメイクを施した顔を表示しながらの舞いや、ハッピバースデーの歌を歌いながら軽快なダンスを披露していた。

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非接触での体表面温度の測定や健康チェックも可能。ロボットの前に立ち、表示される枠内に顔を合わせることで、心拍数や顔色のチェック、体表面温度の測定などを行える。

高齢者の居室の見守りや入退館管理に利用することもできるため、介護職員の業務負担軽減に貢献するという。

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