大阪の超高層ビル「あべのハルカス」と、天王寺公園エントランスエリア「てんしば」を再現した「バーチャルあべのハルカス」が3月29日にオープンした。実際に訪問した各エリアのみどころを紹介する。
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「世界初といってもいい取り組み」
「あべのハルカス」は、クラスター株式会社と近鉄不動産株式会社の協業による取り組みで、リアルとバーチャルの融合による「新たなまちづくり」の実現をめざしている。
オープンに先がけて行われた記者発表会で、クラスターCEOの加藤直人氏は、「初の総合的かつ大規模なチャレンジ」と話す。
同社ではこれまでも、イベントやコミュニティ、都市や施設のバーチャル空間での再現などを多数手がけてきた。「バーチャルあべのハルカス」は、これらがすべて大規模にミックスされたものとなり、「世界初といってもいいと思っている」と加藤氏。点の施策ではなく線の取り組みで進めていくという。
「バーチャルあべのハルカス」には何があるの?実際に行ってみた!
「バーチャルあべのハルカス」は、clusterのワールド一覧や「ホーム」画面からアクセスできる。
天王寺公園の一部を再現した「てんしばエリア」、あべのハルカスの建物内をイメージした「ミドルフロア」、展望台を再現した「展望台エリア」で構成されている。
ゴーカートで走れる「てんしばエリア」
「てんしばエリアは、開放感のある屋外空間。ゴーカートにのってエリア内を周遊したり、実際のてんしばにも設置されているモニュメントと記念撮影したりできる。また、大型スクリーンでは、天王寺動物園のPRムービーも流れている。
鉄道やホテルのブースが集まる「ミドルフロア」
「ミドルフロア」には、近鉄グループ4社のブースが用意されている。
近畿日本鉄道のブースでは、沿線風景の紹介やアバター用限定アクセサリーの販売などを実施。今後はリアルと連動したイベントも行っていくという。
近鉄不動産のブースは、バーチャル店舗として社員がアバターで空間内を案内するほか、分譲中のタワーマンションの3D模型も展示。「不動産の固いイメージを変えるきっかけとしたい」という。
近鉄百貨店のブースは、オリジナルアクセサリーの販売や、地域コミュニティプログラム「縁活」のバーチャル開催などを行う予定だという。
また、大阪マリオット都ホテルは、同ホテル上層階に実在するバーを再現。今の気分を選ぶと、おすすめのカクテルを紹介してくれるギミックが用意されている。紹介されるカクテルは、実際のバーで注文可能だ。
レンタルスペースも展開予定
さらに、ユーザーが自由に利用できるレンタルスペースも展開される。まずは社内で実証実験を行った後、実際のあべのハルカスに入居する企業に提供、その後、一般ユーザーも利用できるように進めていく予定だという。
レンタルスペースには会議室形式の「オフィスタイプ」と、イベントなどに自由に使える「プレイルームタイプ」を用意。オフィスタイプには、アイスブレイクに使える「トークテーマボックス」が、プレイルームタイプには、輪投げや的宛てゲームなどが用意されている。
360°の形式を楽しめる「展望台エリア」
さらに、最上階の展望台は、リアルのあべのハルカスと同様に360度の夜景を体験できる。パネルをタッチすることで、その方角の昼の景色が出現するギミックも用意されている。
このほかに、展望台の1つ下のフロアとなる58階には、イベントスペースとして利用できる空間も用意されている。
リアルで使えるチケットがあたる謎解きツアーも開催!
現在、オープンを記念した「バーチャルハルカスナゾ解きツアー」が開催中だ。
ワールド内6か所にある問題を順番に解いていき、最後に展望台のパネルに答えを入力。クリアすると、リアルなあべのハルカスで使える展望台のペアチケットがもらえる(4月30日まで)
さらに今後は、クリエイターが作った3Dオブジェクトをバーチャルハルカス内に展示することなどを通してクリエイターの支援も積極的に行っていくという。