ビジネスのXR・メタバース活用はますます広がっている!XR総合展で見つけた注目ソリューション5選

昨今のブームでますます注目を集めるXR・メタバース。会議やイベント開催、研修、業務支援といったビジネス用途のツールも百花繚乱だ。

6月29日から7月1日まで東京ビッグサイトで開催された「第2回 XR総合展【夏】」の展示から、筆者が注目したビジネス向けソリューションおよび事例を紹介する。

リアルタイム翻訳も可能なVR会議システム

南国アールスタジオが提供する「WHITHROOM」は、3D空間を利用した遠隔会議システム。VRヘッドセットのMetaQuest2、MRグラスのHoloLens2のほか、iPhoneやiPadからもアクセスできる。

空間内に文字を書いたり、付箋を配置したり、自分の見ている風景を撮影して画像として貼り付けたりが可能。さらに、会話をリアルタイムで翻訳してテキストで表示する機能も備える。

WHITHROOM

ノーコードでメタバースイベントを作成

株式会社ビーライズの「メタバース展示会メーカー」は、プログラミングなどの知識がなくてもオリジナルのメタバースイベントを開催できるツール。

主催者用の管理画面からは、会場のレイアウトを変えたりブースの設定を行ったりが可能。ブースには資料や動画などを設置でき、ブースごとのユーザーのアクセス情報なども集計できる。なお、アバターは現状では既成の4種類のみとなる。

メタバース展示会メーカー

オフラインでメタバース 研修を実現

株式会社アルファコードの「VRider COMMS」は、オフラインで仮想空間にアクセスし、集団研修などを行えるサービス。

病院や学校など、インターネット接続に制限のある環境での利用を想定したサービスで、約20人の同時接続の実績があるとのこと。仮想空間内で3Dモデルを共有したり、3Dペイント機能を使って絵を描いたりといった、現実空間では実現できない体験を参加者に提供できる。

VRider COMMS

施設や観光地のガイド役アバターが出現!

ASATEC株式会社が提供するXRサービス「MetaTown」では、“リアルメタバース”をコンセプトにプロジェクトを展開。そのひとつである「オンリーワンガイド」は、観光地や施設のガイドをAR・MRで表示するサービス。

その場を訪れた観光客などがスマホを起動すると、ガイドのアバターがARで出現。案内や説明の音声ガイドを行える。また、MRグラスにも対応するため、グラス越しにガイドを表示しながら展示を見て回ることも可能。

オンリーワンガイド

鉄道車両の整備にMRグラスを活用

株式会社アルゴマーケティングソリューションズと中新ソリューション株式会社、堀江車輌電装株式会社の3社合同ブースでは、MRグラスを使った車両整備マニュアルを展示。鉄道車両の整備にXRデバイスが活用されるのは業界初だという。

現場の作業スタッフがHoloLensを装着することで、作業プロセスや画像、動画などが表示される。遠隔地からのサポートも可能になり、作業効率の向上や技術継承に寄与するとのこと。

今後はメタバースやXRが「特別なもの」ではなくなり、業務のなかで身近に活用する手段・ツールのひとつとなっていきそうだ。

同展示会では、他にも興味深いブースが多数出展されていた。引き続きレポートをお届けしていきたい。

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